ナスカとフマナ平原の地上絵は、高原の地表面に「描かれた」幾何学図形、動植物、道具の絵。サル、シャチ、魚、爬虫類、海鳥類などが描かれており、有名なハチドリは約96m、最も大きい鳥類の絵は285mある。
地上絵の発見
これらの地上絵は1939年に考古学者のポール・コソック博士により発見されたことにはじまり、紀元前200年~紀元後800年頃に描かれたものと考えられている。空からでないと全体像の見えない巨大地上絵を描いた理由は不明で、農暦説、公共事業説、儀式説、宇宙人説などがある。
世界遺産
「ナスカとフマナ平原の地上絵」として1994年に世界遺産に登録された。
住所 |
ペルー
|
豆知識 | - 地上絵のあるエリアはタイ入り禁止区域だが、地遊覧飛行を催行している航空会社が数社あり、旅行代理店、ホテルのカウンターなどからも申し込むことができる。
|
レビュー
ナスカの地上絵(ペルー) ナスカ川とインヘニオ川に囲まれた乾燥した盆地状の高原の地表に描かれた幾何学形。
ナスカの地上絵 地上絵の性格については様々な仮説が提唱されており、暦と関連する説、雨乞い儀式利用説などがあり、花や木々、装身具など日常生活の道具を描いたものや、宇宙飛行士と呼ばれているものなど、不可思議な図柄もある。
ちなみにナスカの近くのパルパにも地上絵があって、パルパの地上絵と呼ばれている。
ナスカの地上絵が何故描かれたのか、ということは大きな謎だ。有力な説としては豊穣儀礼説、天文暦説、宇宙人説がある。地上絵の描き方として推測されているのは、相似拡大法という、小さい図面とロープと杭を使い拡大させたのではないか、というものだ。他にも頭で思い描き目測で描いたという説もある
ナスカの地上絵で最も有名なのは、ハチドリの地上絵。ナスカ前期に描かれたとされ、雨季前に見られることからナスカでは「水をもたらす鳥」、豊穣のシンボルとされた。そこから神の使いとも考えられている。ナスカので最も多いのがハチドリの地上絵である。最も有名なハチドリは97mで描かれている。
ナスカの地上絵に描かれたものを挙げてみる。ハチドリ、海鳥、サル、サギ、クモ、トカゲ、シャチ、キツネ、海草、手、フクロウ人間、トンボ、クジラ、三角形、アヒル、イグアナ、シロサギ、扇、グンカンドリ、オウム……その一つ一つの地上絵には意味やバックグラウンドがある。